3/10 (Fri) 3月号

＞ひとつめの星がゆっくり瞬いて水は海から帰りはじめる


＞月色の花束を持ち海沿いの町まで歩く八月の午後


＞ゆっくりとまばたきをする病室は水のにおいを撒き散らし居り


＞つまらなげに羽根をたたむ天道虫指ではじく　あなただけ好き


＞うかぶしずむしずむうかぶくりかえし住宅街を蝶が横切る


＞目を閉じて手のひらに散る花びらをひとつふたつと数えてと言う


＞気づいても降りかえらずにゆく背中ひたひたひたと黄昏てゆく


＞くちびるを血の滲むほど噛みしめて水に浮かんだ月を見ている　
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　／y.k



3月号はこの八首を採ってくださいました。
自分の歌がきちんと編集された冊子に載るのって不思議に感動しますね。
今年は色々と勉強の年になりそうですが、はて？ついていけるでしょうか？

ネットでの題詠歌会では（ちなみに題は「衣」）


＞うすねずの衣を脱いだ雛鳥は揺れる水面を飛び立ちました


としたんですが、気になったｋu梍｢い辰討・世気辰進・・､劼箸蠅い等・錫鮠おっとびっくり。
皆さま、凄いんですよ。
なんかもう足元にも及ばないって気持ちになりましたけど、
おひとりでも気になったと評価していただけたのは嬉しかったです。
「うすねず」という言葉が耳慣れなかったのだそうで、
票を入れてはいただけませんでした（笑）
「うすねず」は「薄鼠」と書くのですが、これだとどうしても
イメージが固まる気がして漢字にはしませんでした。
ルビふるのも嫌なので難しいですね。