かのんおりおり
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2006.12.29
12月号
2006.12.10
12月は時間の流れがはやいですね
2006.10.29
三周年記念歌会
2006.10.15
10月号
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9月号
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6/8 (Thu) 6月号
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5/18 (Thu) 5月号
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4/13 (Thu) 4月号
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2024/11/26 (Tue)
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12月号
すこしぼんやりしているうちに今年がばたばたと駆けてゆきます。
暮れの空はすっきりとくっきりと突き放すような青色で
まぶしいような寂しいような気持ちになります。
そして淡い期待を連れてきます。
赤黒い空に富士山のシルエットが鮮やかでした。
★
>睡蓮に宿りし露のまろまろと宵のひかりと戯れて居り
>ぬばたまの猛き瞳は今生の烙印を消す鉄槌となる
>美しき背筋をもつウルカヌス焦土の杜に抱かれて居り
>決心を揺らがぬものとするために水風船を購いにゆく
>ましゅまろを咥えつくしたくちびるは理論武装でたたかう気配
>純白のアイスバーグが陽を浴びて僕の眠りを蹴散らしに来る
>ね?ほらね? 何処までいっても呼ぶからよ 虹のしっぽが海にとけそう
>夏の夜のまったき夢とおぼえても君の腕をさがすゆびさき
>やしゃとなるまひるの星にうすべにのセロファンを貼るはがすはるはぐ
>ゆっくりとねじれゆくそら爆音がきらきらきらと現実になる /y.k
★
ばたばたと落ち着かないままに過ごしている師走です。
明日からの数日は、うちもやっと暮れと年末を感じられそうです。
みなさまどうぞ、お健やかなお休みをお過ごしくださいませ。
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2006/12/29 (Fri)
彗星集
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▲TOP
12月は時間の流れがはやいですね
すっかりサボっているうちに師走です。
あっという間にもう10日も過ぎています。
何をしているわけでもないのに、12月の時間は別のスピードで過ぎてゆきますね。
不思議です。
こればかりは年齢に関係なく?(笑)毎年まいとし感じます。
★
11月号の歌はこれでした。
>うっそりと微笑む月の首筋に浮かんだ汗を啄ばむ鴉
>グァルネリの響きを深くするという黒い瞳の雛鳥を喰う
>うすべにの花を咲かせるひとときのちいさな虚に汗が飛び散る
>靴下を忘れたままの寝室に君の気配が木霊する午後
>ちまちまと積み上げられた現実は空の彼方を漂うばかり
>永遠の遺伝子をもつ海賊の夫になりたしなりたくもなし
>恋人の寝顔に恋をするように真っ赤に熟れたトマトを齧る
>愛しいと思う重みを果てしなく蠢くものに摩り替える舟
>満月の裏側に咲く水中花亡くしたひとの唇に降る /y.k
★
重ねても積み重ならない、そんな気持ちがしています。
するすると掌から逃げてゆく、そんな感じでしょうか。
★
ふと目を上げれば今月の締切日がすぐそこです(笑)
定まらないまま流れてゆくのも良いかしら?
などとも思ってみたりしています。
2006/12/10 (Sun)
彗星集
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▲TOP
三周年記念歌会
まだ三年なのが不思議な気持ちがします。
私はまだぜんぜん駆け出しの部類なのですが、そうなの?っていう年数です。
でも考えてみれば、じるうせんせが彗星集を始められた(この言い方があっているかどうかは・・・)のが三年前と言われれば、そうねと頷く自分も居ます。
これからスタートするというお話を伺った記憶がありますから。
第1回の歌の葉新人賞の授賞式会場でお話していて聞いたような気がします。
始まることをとても楽しみにしていらしたと記憶しています。
私はまだまだのほほんとぷらむで過ごしていた時でしたから、他から移りたいという方のお話を横で聞きながら「そういうのって何処が違うのかしら」などと、わからないままに思っていました。
あれから三年、なのですね。
じるうせんせとはそれ以前に知り合っていて(しかも有名な方だとはまったく認識していませんでした:汗)歌とは関係なくスタートしているせいか、どうにもそのあたりが希薄になりがちです。
・・・いけませんね(笑)
歌会での批評など伺うたびに「おお!」と思うのですが
どうもそこから一歩外れると、途端に「じるうさんv」になってしまいます。。マズイです(ははは)←反省の色は見えない;
★
今日の歌会は緊張しました。
北海道や九州からもいらしていて、全国的なんですもの。
のほ~んとしていてはイケナイのだとあらためて感じているところです。
相変わらず歌評はてんで駄目なのですが、自分の歌を批評していただけるのはとても得るところが多くて有り難いです。
なので、自分の中でどうにも消化できなかった歌を選んだりするので、当たった方には本当に申し訳なく思います(でもそういう歌を選ぶ自分;;)
★
もっと歌会にも出席しなくてはならないと思うのですが。。
これからは頑張ろうと思います。
しんどいけど楽しいことでもありますからv
次は秋の作品批評会というのが有るので、申込みをしなくてはと思っています。
ひとりでちんまりうごうごしていてもなかなか先には進めないと感じます。
厳しくてもしんどくても外に出て行くと、たくさんのものを得られます。
それはすぐに結実するものではないと思いますが、自分の中には静かに積もっていて、いつかきっと形になるのだと感じます。
次に遠方の方々とお会いできるのは未来の新年会でしょうか。
なかなか会えなくても、着実に世界は広がるのですね。
これも未来の不思議です。
2006/10/29 (Sun)
彗星集
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10月号
>振り向いて欲しくて伸ばす指先にふれるシャツから檸檬が香る
>ゆっくりと嘘を数える帰り道 あなたの夢は叶いましたか
>連なった水滴を吸う指先の黒いエナメル滲んでばかり
>うっすらと滲み始める宵闇の水のにおいの螺旋階段
>薄紅の景色に揺れる波間から鱗ちいさき水蛇が飛ぶ
>泣きながら夢をみている夜の底緩く流れる水音を聞く
>ケレスから若草色の恋文が届いた夜に無音とならん
>海からの水がゆるりと上りゆく春の気配の閨房に入る /y.k
日々に流されて、
というのは言い訳ですが
身近にもっと歌を置かなくてはならないのかもと感じたりします。
ひとのうたを
むかしからのうたを
たくさんたくさん身体に入れなくてはならないと思うのですが
好き嫌いがあるので
毎月届く会報はほとんど読みません。
気になるところだけ、ちょこちょこ。
きっとすごく・・・にしてしまっていることが多いのでしょう。
2006/10/15 (Sun)
彗星集
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9月号
>ひとしきり笑ったあとでする 貝はぬるい真水にくるまれており
>つわつわと身体の芯の聖水が堰き止められて腐り始める
>満月がひらかるるとき伏せられた睫のふるえ現に変わる
>追想は鋼の響き素っ気なく真昼のままで眠らずにいる
>さっきまであんなに耐えていたくせに水蜜桃の熟れるが如く
>緩慢なわたくしの檻くくる紐 端銜うれば液体になる
>みずいろをたどるゆきさきせわしなくつぎの行為を強請るが如く
>ひっそりと息づくものに指で触れ薔薇のなまえを囁いている
>ちらちらと君惑う夜 薄ら氷のゆるきあわいを唇で吸う /y.k
ゆるゆると蠢くもの
ぞわりと背筋をのぼる
すんなりと伸ばされた腕を
そのさきを
ゆびを
ふれる
ふれずに
ふれてみたい
くっきりとした影にして
すべてを体内に取り込むための
儀式をはじめる
のみこむ
のみこまれてゆく
>やんわりと押し返してくる温室の翳の気配に君 たちどまる/かのん
2006/10/01 (Sun)
彗星集
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8月号
未来の8月号が届いて、またもや悶々としています。
・・・愚痴りそうです(笑)
>夏草の迷路が歪む黄昏に風船売りはラッパを鳴らす
>取れたてのレモンの街の片隅をつぶやきながら老人はゆく
>落ちてゆく紙飛行機の旋廻を俯いたまま見送るぼくら
>爪先で弾いた星がぐやぐやのオイルの虹に包まれてゆく
>目をとじて想う星座をあててみて 音楽室で僕だけになる
>心臓につながる指をカリヨンの響きのままにくちびるで弾く
>頑なに引き結ばれたくちびるがドアの向うにスライドをする
>まだまだと上目遣いで見上げ居る小さな笑顔抱きしめてみる
>大股でリズムをきざむ君が背を抱くが如くさくらふる ふる /y.k
2006/08/12 (Sat)
彗星集
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7月号
>そっけない風が運んだ瑠璃色の花籠をのせ電車は走る
>朽ちてゆく木漏れ日の橋ゆっくりと瞼を閉じる一歩踏み出す
>だけ ばかり 限定された人々の不安の数を糧にする壷
>さようなら 終わりから書く置手紙ヴェネツィアを発つその日のために
>アマティの名器が描く曲線にゆび伸ばす時みずうみになる
>見おろせば中庭の椅子ひっそりと濡れた芝生に寄り添っており
>聖堂の硝子を透かし遠国の鐘の響きが届きました と
>とりどりの鉢が連なる石畳 話しませんか明日のことなど /y.k
毎回届くたびに思います。
復習をしないのがマズイのでしょうね。
復習、というのも適切ではないと思いますが繰り返すのが苦手なので、よくよく見ないんですよね。
反省しない(笑)←笑っている場合ではありません;;
★
近藤芳美先生が亡くなられました。
何処かで何かが動いてゆくのでしょうか。
「実際の存在」というのは十分に影響力を持つものですが、そうではなくなってしまっても、見えない力のようなもの、影響力という言葉では括る事の出来ないものが、それぞれの内でまた「生まれて」「育って」と連綿と紡がれてゆくのだと思います。
毎月届けられる(仕事では無いのです、編集も発送も何もかも)「未来」というけっこうな分厚さの会報(と呼んでいいのでしょうか)に詰まっている世界の始まりが、静かに閉じたのです。
始まりの扉が閉じられても、終わりの扉が閉じることは無いのでしょう。
先日、jstarの中で「歌はそこにあるからです」の文字を目にして、わけもなく涙が出てきました。
忘れがちです。
そこに遥かの昔から言葉として存在して言霊が宿っていることを。
ゆっくりと歌集を読みたいと思います。
★
またもや(笑)やっとの思いで10月の歌稿を提出したと思ったら
コミカレの課題メールが届きました。
ひーん。
えと・・・「枕詞」ですって。
うにょ~。
先月は「()」を使った歌でした。
>彼女(あるいは彼の)ふくらはぎからはじまる五月
なんてしてみましたが・・・この()は読みます、ちなみに(笑)
じるう先生が()をコンタクトレンズにして歌に入れていた(表現が稚拙でスミマセン)のは目から鱗でした。
うーん。
すごいんだな。
なんつって感心してる場合じゃありません。
コミカレの課題締切りは、20日!です。
教科書開かなくちゃです(汗)
2006/07/16 (Sun)
彗星集
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6/8 (Thu) 6月号
が帰宅したら届いていました。
いつも自分の歌を最初に確認します(笑)
こういう時、他の方はどうなのかしら?と思ってみたり。。。
>雨だれのおちる速度で夕凪が逃げてゆきます 離婚しました
>果てし無く洗われている人生とボートの縁で積み木をしよう
>みつあみが結べるくらい伸ばすのよ 旧い檸檬を砂糖に漬ける
>止め処ない君のねがいを銀色のスーツケースで売りに出します
>ほお杖をつくふりをして噛み殺す窓に映った誰かの笑顔
>ひそひそと萎えた手首を持ち上げて花壇の隅に植えたいと言う
>手紙には読めない文字が多すぎる砂吐く貝の臭いが嫌い
>朝焼けの鉄条網に接吻を千切れたままで戻らないひと
>はじめてを積み重ねても宵闇は深まりません 電話ください
/y.k
何だかまるで自分では無いような居心地の悪い感触です。
その時は確かに浮かんだものなのでしょうけれど
その頃の自分をどうにも思い出せなくて
落ち着きません。
他の誰でもなく自分が
まるで違うことを考えていた
認識する理性と
理解しない感情
鈍い音が後頭部に響きます。
2006/07/01 (Sat)
彗星集
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5/18 (Thu) 5月号
あら、こっちはずいぶんと放置(笑)してしまっておりました。
なんだかんだですっかり;;
そうこうしているうちに5月号が届いて、それと同時に締切りも思い出して。。。
どうにか提出しましたけど、もっとこうどうにか、と意味不明のぶつくさを繰り返しています。
たくさん咲いていたポピーがいつの間にか消え、お花屋さんの店先には紫陽花が並ぶようになりました。
我が家にもガク紫陽花(このガクは額縁の額なのかしら・・・調べなさいっって!)の鉢植えをリビングに飾りました。
甘い紅色です。
>いつもより見上げた空がさみしくて君のなまえをつぶやいてみる
>カラハリの砂漠に咲くという薔薇を白い絵本に閉じこめました
>ゆびさきのつめたい君に恋をする 時計じかけの螺旋階段
>窓に咲く氷の花のあまやかさ掴み損ねた朝の行方
>ためいきが新車のミラー掠めても海が見えたら変わると誓う
>くるぶしにくちづける午後ヤドカリは思い出すたび後ずさりする
>爪痕が痛そうだねと耳元の受話器に遠くサイレンが鳴る
>こちらでは致しませんと言われたの酔いが覚めたら書き込みにゆく
>仄蒼い書棚に置いたフラスコの括れのあたり項のあたり
>節々にまるくちいさな刺青を彫ってみました 雨になります
/y.k
2006/07/01 (Sat)
彗星集
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4/13 (Thu) 4月号
八重桜が咲き始めています。
躑躅も蕾がいまにも開きそうにふっくらしています。
明るく確かな色は元気を運んでくれます。
今日は一日中、けぶったままでした。
景色も川も夜景も全部、ぼおっと。
>遠ざけられた記憶の底で頭の隅の靴音を聞いている
>白線が引かれぬままのグラウンドぽっかりと空吸い込まれゆく
>何処へと微笑まれうまく笑えない揺れる日傘が坂道を往く
>夏草の野原にとける人影は夢の続きをひっそりと生き
>巴里に住む君のレンズが映し出す蜜月の部屋水色の椅子
>真っ直ぐに空へとのびる階段で振り向きながら脱いでゆく君
>携帯の待受画面くるくると変える親指 なにをしてるの
>点滅は通過のしるし一昨日の君の香りを纏わせたまま
>午睡から目覚めた君の薄絹の瞳の奥に音楽をみる
>カヌーからほどけたオール音階を宥めるごとく影を失う
/y.k
4月号はこの10首です。
歌稿は3ヶ月後のものを提出するので「こんなんだったっけ?」
って感じで自分の歌を眺めます(笑)
・・・ふーむ(悶々。。悶々。もんもん)
えっと、昨日のよくわからない五七五ですけど。。。(↓にあります)
上の句だけで途切れちゃったような、先へ進めなくなってしまったような、
完結しちゃったような;;
しくしく。
2006/07/01 (Sat)
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